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2016-10-25 (Tue) 17:59

団塊世代の最後の争奪戦・・・墓場ラッシュ

「ゆりかごから墓場まで」というスローガンが、昔ありましたね。
 Wikipediaに寄りますと 「社会保障制度の充実を形容する言葉で、第二次世界大戦後にイギリス労働党の掲げたスローガンである。」
とのことですが、残念ながら、それは、鉄の女性首相と言われたサッチャーさんの時代で、夢と消えてしまった様です。 

さて、我が国日本では、第2次世界大戦後に、どっと生まれたベビーブーマー達にとって、「ゆりかごから墓場まで」それは、常に定員オーバーの競争の場でしかありませんでした。
 私が小さかった頃は保育園なんて存在して無かったように思います。
幼稚園はあったようですが、貧乏な我家には縁の無いところでした。
小学校、中学校もそれまでの校舎では間に合わなくて、アチコチで新設されました。
 私の小学校1年の時は、一クラス50人以上で、たしか12組まであったし、中学校は、三年生のいない、1年生と2年生だけの新設の校舎でした。
 そして義務教育が終れば、その後の、受験戦争、就職戦争、結婚戦争(?)

どれもこれも闘いの日々だったのかも知れません。
が、高きを望まぬ、いや望めぬ、ぼんやり者の私は、どうやら、全部の闘いに乗り遅れてしまっていたのかと実感するこの頃です。
 そして今、世間は「おひとり様」ブームであります。
 「おひとり様」というと、自由で豊かな自立した女性というイメージだそうですが、私については、そんな上等なものではありません。単に、親に先立たれ、配偶者も無く、子供もいないというだけのことです。
漢字で表すなら 《孤独》な状態と言うのが適切なのかも。
 何かで読んだのですが、『孤』ととは親がいない、『独』とは子供がいない、状態だそうです。
だからといって、とりわけ寂しさを感じることもありません。

まあそんなこんなで、最終ゴールが近くなってきた今日この頃です。それはまったく構わないのですが、ある日、「このまま死んだら、周りに凄く迷惑をかける」と気付いたのです。
 それは、2年程前、外出先で気分が悪くなり 救急病院にご厄介になったときでした。
 「ここで、私が死んだら、一緒に来てくれた友達は、とても大変だ。どうしたら良いだろうと途方に暮れるだろう!」と思ったのであります。
その友達は、私の住所は知っているが身内の連絡先は知らないからです。
意識が無くなるか死亡した場合、やむなく警察に連絡して調べて貰うしかないということになります。
そうすると、警察で何とか血縁者を見つけ出し、連絡が行くことになるのでしょうね。
 身内の甥姪達誰かが私の死亡後の連絡先となるでしょうが、子供のないおひとり様に対して、三親等の同等血族が多すぎるのです。
10人ほどもいる甥や姪に連絡が入ったら、誰がどうしたら良いんだ?誰がやるのだと大騒ぎになるでしょう。死後の後始末をしてやりたくても、彼等すべての合意が必要で、法的手続きを踏まなくてはいけないからです。それは時間も人間関係も拘わってくる大変な厄介ごとに違いありません。
 お一人様の死は、残された親戚にとって、本当にやっかいなんです。
 人にご迷惑は掛けたくありません。
しかしながら、死骸を火葬場に持っていく、それだけは自分では出来ないですよね。
 そこで、今年、後始末をシンプルにするために、二つのことを処理しておきました。
 まず、第1
公正証書で遺言書を作成し、遺言執行人も、本人の了承をもらって決めました。
 ほとんど財産などは無い私けれど、年金が振り込まれる通帳一つしかないにしても、ちゃんと遺言しておかないと、後が大変な時代です。
 公正遺言証書を作りにはどうしたらよいのか?
 知り合いの居る弁護士事務所に相談し、下書きを作って貰い、下準備をした上で、二人の証人をつれて、公証人役場に行きました。

161025-f01
 
自分で作成できる人は直接公証人役場で相談したら何とか出来ると思いますが、私には難しすぎたので・・
 弁護士さんの話では「あなたの場合は、最低の費用で済みます。」との事でした。
 最低の費用であったようですが でもやっぱり、「もったいない~」と思いましよ。トホホ・・・

公証人役場では、スムーズに書類だけで済むのかと思ったら、まるで簡易裁判であるかのように、公証人さんが、内容に間違いが無いか、自分の意思で作ったのかと、あれこれ尋ねるのでした。今の時代、お年寄りをだまして、公正証書をつくらせ、殺して財産を取り込んでしまうという商売もあり得るからでしょうね。
 最後に「公正証書を作ってしまったからと言って、残さなくても良いんですよ。」
心配しないでも使い切って死になさいという、優しい助言でございました。
 ちなみに、公正証書は、死亡届が無い限り120歳まで保管されるとのことです。
数年前までは、100歳までの保管期限だったそうですが、今では100歳を超す人が多すぎて、期限が延びたとのこと。
 その後は、どうするって?120歳の時点で更新するのです。😆

 第2
 遺体、つまり火葬後の骨をしまう場所を決めました。 
「死骸なんて、そこら辺に捨てて欲しい」という希望を述べる人も、結構いるようですが、故人の意思に従って、そのまま路上および山野に、死体を放置する事は日本ではタブーであります。
おそらく、鳥葬希望というのも無理ではないかと思います。
誰か申し込んでみた人がいるなら聞いてみたい物ですが・・・
 親と一緒の墓に入れて貰う事も考えましたが、先祖代々の墓が存続するとも思えません。
 土となり、リサイクル、いや自然のサイクルの中で、他の命の糧となるのが一番だと思います。
 「畑の隅に埋めてちょうだい」と言っても、それもご迷惑です。
ということで、永年住み暮らした京都のお寺の樹木葬を申し込みました。
 墓地となる庭園に、骨壺から出して紙か布にに包んで埋め貰うので、1年も経たずに土に戻ることでしょう。
何件かネットで調べて、ここに決めました。 
 即宗院の樹木葬  (元HPがこちらに移行していました 2022,3月追記)
決め手は、ご住職様のお人柄です。 
「臨済宗は、極楽も地獄もありません。死んだらそれでおしまいです。」

 私好みのキャラクーで、書かれおられるブログはこちら
ブログは 代を息子さんに譲られた2021年から書かれ出したようです。(追記)
御住職ご自分で毎日手入れをされているお庭が、また実に心地良いのです。
 経営管理者主体は、宗教法人となっていて運営は会社が請負っているようなので「ほんまに大丈夫かいな?」と疑い深い私は、最初に思いました。
 まあ、最終、墓地が潰れてしまったとしても、それはそれで良いではありませんか。
 そういうことで、このブログが、3ヶ月途絶えたら、そっちの住所に引っ越したと思って下さい。

 そして、秋の東福寺の紅葉がTVに映ったら、あんな奴がいたなと思いだしてもらえるのではと・・・

 で、10月8日、授業をサボって、秋の合同法要祭に参加しました。すでに開門を待っている人が居ると思ったのですが、この人達は、お弁当を食べるために座り込んでいた、単なる観光客で、私達は 待たずに横の入り口から入ったら良かったのでした.

161025-f02 

 会員になると、死ぬまでは、年会費5000円で、年2回の合同供養祭に参加でき、 死んだら「自然苑」に入って会費は不要になります。
すごくシンプルなシステムです。
 塀の前は、無縁仏になった墓を寄せたもので、その後の壁の向こう側の地所が、即宗会会員の骨が納められる場所でした。

161025-f03

申し込む前、ブログで拝見した記事では、2012年の最初の合同供養祭では10人あまりの参加者だったそうですが、 今回は100名を越えたとか・・
こりゃ申込を急がないといけないとと気の焦りそうな話、 団塊の世代には、最後までラッシュが伴うのでありました。 
161025-f04

初めて出会った人達とおしゃべりすると、「場所が足りなくなったら、後の葱畑を潰したら、もっといけるよね」などと話が盛り上がっていました。
 各自の墓石は無しで、このクマザサの下25センチ四方が各自の持ち分です。
まあ、どうせ土に帰るんだし、そんなことはどうでも良しです。
すべて費用は支払い済みなので、指定した遺族が、骨を持って行ったら、それだけで全て事足ります。
何にもしないでは持っていく人の気が引けるだろうと思い、納骨の時、この場でお経を上げていただくということで申し込んでおきました。
161025-f05

 墓地の横に、石碑が4本建っていて、入居者(?)というのは変かな?
それには すでに名前が入れてありました。
亡くなっている人は黒字で、入居予定者は赤字で書かれると言うことで、これも希望者のみ有料。
 これも無しでも構わないのですが、一応記載して貰うことにしていましたら、この合同法言う際の時点で、もう名前が刻んでありました。
 下から5番目の赤字なんですけれど・・でも墓石屋さん、これって、名前間違ってるんです。

161025-f06

三文字の中の一文字が濁音なのですが、濁点無しになっていました。
 家に帰って写真を拡大して見て、どうしようと思いました。
 このままでも、かまへんけれど・・・
  私の人生って濁っていたから、最後は綺麗にしめてあげようとしてくれたのかな?と、画像を見ながら、ひとり爆笑してしまいました。

 後日、訂正を電話でお願いしたら、濁点付きの写真が、お詫びの言葉と共に送られてきました。ご苦労様。 

 ご住職様のお話もメチャ面白く、ここに入居するまでには、即宗院ネタで、まだまだ、色々と楽しめそうです。

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最終更新日 : 2023-04-12

コメント有り難うございます * by kaguya
動ける間に、なんとか自分の後始末に人の手間を掛けない様にと思って少しずつ、片付けに動こうと思っているのですが、身体がついて行っていません。
何事にも気力が湧かない自分の尻を、自分で蹴っ飛ばして動いているような状態です。
まあ、焦っても仕方が無い。
「それで良いのだ!」と自分で自分に言い聞かせながらの毎日です。
まずは、今日を何とか元気に過ごせたら上出来だと思って・・・

* by 敏雄
すごいですね、そこまでできる人はそういませんよ。立派です。ただ、これからは人生楽しみましょう。趣味に生きるもよし、何か社会的活動でもいいと思っています。せっかく生かされた命、思う存分使い切りましょう。所詮、人間は一人だと思っています。野たれ死んでも俺なんかいいと思っています。死んでしまえばおしまいです。それより、今を生きることを大事にしたいと思っています。だから、出来るだけ好きなように言い、そして行動し、くたばってもいいと思っています。女性と男性は違うのかもしれませんが、一人身の人間もそんな感じです。偉そうなことを言ってごめんね。

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コメント有り難うございます

動ける間に、なんとか自分の後始末に人の手間を掛けない様にと思って少しずつ、片付けに動こうと思っているのですが、身体がついて行っていません。
何事にも気力が湧かない自分の尻を、自分で蹴っ飛ばして動いているような状態です。
まあ、焦っても仕方が無い。
「それで良いのだ!」と自分で自分に言い聞かせながらの毎日です。
まずは、今日を何とか元気に過ごせたら上出来だと思って・・・
2016-11-01-16:30 * kaguya [ 編集 * 投稿 ]

すごいですね、そこまでできる人はそういませんよ。立派です。ただ、これからは人生楽しみましょう。趣味に生きるもよし、何か社会的活動でもいいと思っています。せっかく生かされた命、思う存分使い切りましょう。所詮、人間は一人だと思っています。野たれ死んでも俺なんかいいと思っています。死んでしまえばおしまいです。それより、今を生きることを大事にしたいと思っています。だから、出来るだけ好きなように言い、そして行動し、くたばってもいいと思っています。女性と男性は違うのかもしれませんが、一人身の人間もそんな感じです。偉そうなことを言ってごめんね。
2016-10-28-09:47 * 敏雄 [ 編集 * 投稿 ]